NLPと易

NLPに「プライマリー・エクスペリエンス」と「セカンダリー・エクスペリエンス」という基本概念がある。

『言葉を変えると、人生が変わる』(クリスティーナ・ホール著)のまえがきの中にこんなフレーズがある。

その一次的体験は言語化されていないので、言葉で語るのはむずかしい。それはたぶんに、イメージなどの不定形な世界であるから。しかし、逆にいえば、それはあいまいなイメージであることから、「認知の基礎となっているイメージを換えることで、その後の認知も換え得る」のだ。

これを読んだとき、『易』の『繋辞上伝』の第12章を思い出し、改めて本田斉著『易』にあたってみた。
『繋辞伝』は孔子の著作とされているが、NLPの「プライマリー・エクスペリエンス」と「セカンダリー・エクスペリエンス」という基本的概念は、既に『易』の中で言及されていたことを確認し、『易』を学ぶ者として少なからぬ感動を覚えた。

子曰く、書は言を尽くさず、言は意を尽くさず。然らば聖人の意は、其れ見るべからざるか、と。
子曰く、聖人は象(しょう)を立てて意を尽くし、卦(か)を設けて以て情偽を尽くし、辞を繋(か)けて以て其の言を尽くし、変じてこれを通じ以て利を尽くし、これを鼓(こ)しこれを舞(ぶ)して以て神を尽くす、と。

言葉の伝えるものは浅い。けれども象徴はもっと深いものを示し得る。
そこで聖人は八卦の象を樹立して、これでもって言葉の伝え得ない深意を尽くそうとした。云々。

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