バックワード・プランニング

ある女子社員から、会社を辞めようか残ろうか迷っている―との相談を受けた。
私に相談する前に友達などに色々相談していたらしいが、どうも踏ん切りがつかないらしい。

事情など細かい話を聞いてからアドバイスをするとすれば、人生相談のようにもなるし、あるいは相手を値引きすることにもなるし、へたをすれば心理ゲームにもなる。

人間は誰でも考える力をもっている―というのが交流分析の哲学でもあり、転職のような大事はやはり自分で決断することが大切だ。
そう考えて、考え方の道筋をアドバイスすることにした。

クリスティーナ・ホール著『言葉を変えると人生が変わる』の中にあるNLPの考え方を話し―この考え方で1日、2日じっくり自分で考えてみるようにアドバイスした。

AとBという選択肢―すなわち、転職するか、残るかというジレンマ状態のときに、現在という時間の中で決断しようとしてもなかなかうまくいかない。
AとB、二つのタイムラインを描き、人生の終わりから、今しようとしている決断を振り返ってごらん。
そして、どちらが価値がある判断か自分で考えてごらん。

彼女はこの提案にハッと何か感じたらしく、「なあんだ、もっと早く相談していればよかった」と言って、2、3日考えてみることにした。
そして、2日後の朝、「考えてみました。やはり残ることにしました」と明るい声で報告された。


この考え方は、クリスティーナ・ホール博士により「バックワード・プランニング」と名付けられている。
こんなメリットがある。
①人生最後の時点から振り返ったときには、また別の価値をもつ。
②実際に人生の最終盤の時間にさしかかったときには、次のチャンスが残されていないが、この方法を用いれば、自分のイマジネーションの中で経験をすることができる。つまり現時点では、まだ次のチャンスがあることになる。

簡単な方法だが、とてもパワフルな方法だ。

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